『会津蕎麦口上』の後継者育成へ 若松に「伝承道場」8月開設

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古くから会津に語り継がれる「会津蕎麦口上」を披露する支部員

 「東西東西(とざいとうざい)、お客さまのお言葉をちょっと止めおきまして―」。古くから祝いの席などで披露され、会津のそば文化を象徴する存在となっている「会津蕎麦(そば)口上」の後継者を育成する「伝承道場」が8月、会津若松市に開設される。伝統のスタイルは踏襲しつつ、道場生オリジナルの蕎麦口上を1年がかりで完成させ、会津のそばのPRや観光誘客、地域活性化につなげる。

 会津地方ではかつて「ハレの日のごちそう」として手打ちそばや餅が振る舞われ、そば打ち名人の蕎麦口上が締めくくったという。ただ、今では蕎麦口上を伝承する後継者も減り、口上を耳にする機会はなくなった。

 そば振興に取り組む「うつくしま蕎麦王国協議会」の会津そばトピア支部(松川正光支部長)は、伝承が途絶えかねない現状を憂い、8月から毎月第1、第3木曜日に会津若松市慶山の桐屋夢見亭に伝承道場を開設することを決めた。

 蕎麦口上の内容は各地域で違い、多くは「東西東西」から始まり、そばが振る舞われる集まりを褒め、そばの生育を語る。製粉からそば打ちまでの口上、薬味説明の口上などの後、「一つ、ひまなきこの奴、二つ、ふたをばぽんと取り、三つ、見事に盛り重ね―」のような数え歌が入る。

 伝承道場は午後6時からで、入会金3000円、例会費500円。1年間が1期で、各地のそばまつりなどで披露する後継者を育て、道場生らによる全国大会を開く構想もある。

 会津そばトピア支部の松川支部長は「そばへの関心を高め、そばで地域活性化を図る目的もある。全国にも珍しい文化を継承し、そばまつりなどのイベントを盛り上げたい」と話している。