天然芝ピッチ青々...震災前を超える姿 Jヴィレッジ再始動待つ

  このエントリーをはてなブックマークに追加 
全天候型練習場と人工芝の北フィールドを説明する上田さん

 サッカー施設Jヴィレッジの玄関口センターハウス。エントランスに入ると、一面ガラス張りの窓の向こうに天然芝ピッチの緑色が広がっていた。かつて、事故収束に当たる作業員らの駐車場として、数千台の車で埋め尽くされていた姿はみじんも感じさせない。施設全体を見渡せる最上階の展望室には、事故対応拠点時の姿を写したパネルが飾られていた。目の前に広がるJヴィレッジの復活の光景をかつての姿と比べながら感じることができた。

 センターハウスの隣に8階建ての宿泊棟が新設された。シングルルームを中心に117室が整備され、スポーツ関係だけでなく幅広い用途で利用が可能だ。最上階の展望風呂からは海側、山側両方の景色も楽しめる。同棟を含む8月の宿泊予約者は延べ約7000人と震災前を上回る人気だ。

 天然芝のピッチに降りると、職人が芝刈り機で念入りに手入れをしていた。天然芝ピッチは8面のうち6面が利用可能となる。震災前も、国内トップクラスの選手から質の高さが評価されていた天然芝のピッチ。自動散水のスプリンクラーが整備され、管理体制は万全だ。Jヴィレッジ副社長の上田栄治さんは「芝の状況は以前にも増したクオリティー。自信を持って使ってもらえる」と胸を張る。

 ピッチのそばでは新生Jヴィレッジの目玉となる全天候型練習場の整備が進む。今秋のオープンを控え、巨大なドーム型の外観が出来上がっていた。サッカーとラグビーのコートが1面入る国内初の施設で、全国から訪れた報道陣から質問が相次ぐなど、注目の高さがうかがえる。

 28日に式典と記念試合が行われるスタジアムでは、青々としたピッチの上で運営側のリハーサルが行われていた。記念試合のキックオフは午後2時46分。東日本大震災発生時から止まったままの時計の針が、聖地復活の時を静かに待っているようだった。