「南郷トマト」登録 農水省GI保護ブランド、福島県内初

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南郷トマトのGI登録を喜ぶ三瓶組合長

 農林水産省は6日、地域の農林水産物や食品のブランドを守る地理的表示(GI)保護制度の対象に、南郷トマトなど4品目を追加登録した。福島県製品の登録は初めて。

 申請者の南郷トマト生産組合(南会津町)のみが「GIマーク」を付けることができ、他産地との差別化や模倣品の排除による品質担保が図られる。

 南郷トマトは1962(昭和37)年に栽培が始まり、昼夜の気温差が大きい南会津、只見、下郷各町で夏から秋にかけて生産される。糖度が高く、身が引き締まっているため、しっかりとした食感とみずみずしさが特徴。京浜地区の青果市場では取扱量が上位を占め、価格は県産トマトの平均より1割程度高い。

 今年4月現在、生産者数は124戸、栽培面積35ヘクタール。年間出荷量は40年以上にわたり2000トンを超えている。

 GIの登録品目は、鳥取砂丘らっきょう(鳥取県)の年間販売額が登録後に25%増加したほか、欧州連合(EU)では未登録の産品より1.5倍程度高い価格で取引されている調査データもあり、農家の所得向上などが期待される。

 生産組合関係者ら登録喜ぶ

 南郷トマトが登録されたことを受け、関係者からは喜びの声が上がった。

 南郷トマト生産組合(南会津町)の三瓶清志組合長(55)は「非常に苦労したが、先達が始めた取り組みが評価されて良かった」と登録を喜んだ。

 GI登録を契機に需要がさらに拡大すれば、新規就農者ら担い手確保も期待できる。三瓶組合長は「これまで大半を首都圏に出荷していたが、登録を機に県内にもアピールしたい。品質とブランドを守り、次世代に産地をつないでいきたい」と意欲を見せた。

 内堀雅雄知事も南郷トマトのGI登録について、6日の定例記者会見で「初登録を契機に県内のブランド価値、生産意欲を向上していくことができるよう県として取り組む」と語った。