溶融燃料取り出し...1~3号機ごと「工程表」 第1原発廃炉へ

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 原子力損害賠償・廃炉等支援機構は7日、東京電力福島第1原発の廃炉に向けた「技術戦略プラン2018」の要旨を公表した。プランは政府や東電に技術的提言を行うもので、今回は新たに1~3号機の溶融核燃料(デブリ)の取り出しに向けた具体的な作業工程案の作成を明記した。プランに基づき東電は取り出しシステムの検討や現場適用性の評価などを踏まえ作業工程案を作成し、デブリ取り出しに着手する。

 デブリを取り出す初号機については、原子炉格納容器内の調査が進む2号機が有力視されるが、作業工程案を踏まえ機構や東電が最終判断する。初号機の選定に当たりプランでは、不確定部分の多い環境で過去に例のない作業となるため、原子炉内部情報や必要な準備工事の有無、各号機のリスク評価なども含めて判断する必要があるとした。

 廃炉工程表「中長期ロードマップ」では19年度にデブリ取り出しの初号機と工法を決定し、21年に取り出しを開始する。

 東電は19年度に1、2号機で少量のデブリを採取する方向で、本年度中に2号機でデブリの形状などを確認する調査を実施。東電はこれらの調査結果を作業工程案に反映させながら、想定と異なる状況が分かれば作業工程案の見直しも行う。

 処理水扱い踏み込まず

 またプランには5、6号機の使用済み核燃料プールからの燃料取り出しも明記された。開始時期は「1~3号機に影響を与えない範囲」としており、機構の福田俊彦技術グループ執行役員は「2020年の可能性もあるが未定」と語った。処分方法が決まらない放射性トリチウムを含む処理水の扱いについては「政府の小委員会で検討中」との表現にとどめ、処分決定の時期などには踏み込まなかった。機構は今後、要旨を第1原発周辺の自治体などに説明して意見を募り、9月に正式決定する。