福島で賛否両論...「子ども立像」 福島、現代アート表現に

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こむこむ前に設置された「サン・チャイルド」=福島市

 現代美術家ヤノベケンジさんが原発事故からの復興の願いを込め制作し、福島市が今月、福島駅近くの「こむこむ」に設置した子どもの立像「サン・チャイルド」の表現に一部から批判の声が上がっている。一方、現代アートという観点から「表現として抽象化している」「福島の未来を明るく思う作品」など肯定的な声もあり、13日には木幡浩市長が「指摘を真摯に受け止め、市民の意見を聞いた上で取り扱いを検討する」とのコメントを発表した。

 立像はヤノベさんが2011(平成23)年に制作し、これまで大阪府の万博記念公園や福島空港などで展示されてきた。放射能の心配のない世界を取り戻した未来の姿を表しており、空間放射線の線量計を模した胸のカウンターには「000」と表示されている。

 3日の設置後からツイッターなどで「防護服がなければ生活もできないという印象を与える」「(自然界には放射線が存在するのに)線量がゼロにならないとヘルメットが脱げないと受け止められ、非科学的だ」との批判が相次いだ。これを受けヤノベさんは10日付で自身のウェブサイトに「放射能に対する知識の正確さが、震災前と比較にならないくらい求められていることに配慮すべきだった」などと謝罪文を掲載した。

 木幡市長は「(像は)困難に立ち向かう力強さと希望を感じ励ましてくれるものと思った。あくまで『原子力災害からの安全』の象徴で、風評に与える影響は限定的にとどまる」としている。