古代建造物の『土台』発見! 湯川・勝常寺周辺の「堂後遺跡」

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古代の建造物の基壇の一部が見つかった薬師堂西側の調査区域

 湯川村の勝常寺薬師堂周辺で進む「堂後遺跡」の発掘調査で、古代の建造物の基壇(建造物の土台部分)の一部が見つかったことが17日、分かった。遺構の状態から基壇の側面を木の板で囲った「木製基壇」の可能性が高く、同寺開山期の寺院の様子を示す手がかりになると期待されている。

 勝常寺は東北有数の古刹(こさつ)で、国宝「薬師如来三尊像」がある。村教委によると、同寺は平安時代初期に高僧・徳一によって開山した。複数の建物を有した一大寺院と伝わるが詳細は分かっていない。古代寺院などの基壇は、地盤を強化するため土台の土を固めて地面よりも高くし、土台が崩れないよう周囲を木の板や石、瓦で囲んでいるのが一般的とされる。

 今回発見された基壇は、現在の薬師堂の西側の調査区域で見つかった。基壇の西端部分とみられ、本体は薬師堂の下にあるとみられる。薬師堂は室町時代初期に再建されており、再建以前は講堂があったと伝わっている。基壇のほかにも古代の遺構が確認され、墨書土器が出土している。

 これまでの調査で、古代の建造物跡と平行する溝跡や、建造時に組んだ足場の痕跡とみられる柱穴の列が確認されている。そのため古代の寺院か、寺院関連の機能を持つ建造物の存在が確実視されている。村教委の梶原文子主査は「今後も古代の建造物の性格を確かめるため発掘調査を進めていきたい」と語った。

 村教委は26日午後1時30分から、勝常寺薬師堂周辺で発掘調査の現地説明会を開く。小雨決行。終了後、同2時30分から国宝の拝観も行う。灯明料500円が必要。