福島市長「復興の象徴」 サン・チャイルド問題で理解を求める

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 福島市が同市の教育文化施設「こむこむ」に設置した現代アート作品「サン・チャイルド」を巡る問題で、木幡浩市長は22日、「(作品は)復興の象徴」とした上で「どうかネガティブな目線ではなく、冷静に像を見てほしい」と理解を求めた。市役所での定例記者会見で述べた。

 木幡市長は「原発事故が起きた本県で災害を警鐘し、安全性もアピールしなければならない。すでに福島は安全だ」と強調。「こむこむ」に設置した理由については「多くの子どもたちに見てもらう狙い。(作品の)立ち上がる姿に力強さと希望を感じてほしいと考えている」と説明した。一方で庁内のみの議論で設置を決めたことに「プロセスに欠けていた」と語った。

 作品は、現代美術家ヤノベケンジさんが制作した子どもの立像。防護服姿で空間線量計を模した胸のカウンターは「000」と表示されている。「原子力災害がない世界」を象徴しており、復興へと立ち上がる人々に夢と希望を発信する意図があるという。

 今月3日の設置後、「福島市で防護服が必要と誤解される」「事実と違い風評被害を助長する」といった批判が起き、撤去を求める意見が市に寄せられた。一方で「福島の明るい将来が表現されている」「あくまで現代アート」など肯定的な意見もある。

 市は作品についての市民の考えを自由記述してもらう意向調査を「こむこむ」で実施している。意見を踏まえ作品の扱いを協議するとしており、木幡市長は「多くの市民の声を聞いてさまざまな選択肢を考えていく」とした。