表札に生まれ変わった「かしまの一本松」 名入れ加工し見本完成

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「かしまの一本松」が生まれ変わった表札を手にする五賀会長=24日午後、福島市

 東日本大震災の津波に耐え、昨年伐採された南相馬市鹿島区の「かしまの一本松」を材料にした表札の名入れ加工が進められている。依頼した「かしまの一本松を守る会」の五賀和雄会長(77)=南相馬市=は24日、福島市の看板制作業「タカ工芸社」を訪れ、表札の見本に「素晴らしい出来。心の支えになる」と満面の笑みを浮かべた。

 一本松のあった同市鹿島区南右田は津波で行政区の全70世帯が流失し、54人が犠牲になった。守る会は伐採された一本松を表札に加工して地元住民らに配布しようと計画。この取り組みを本紙記事で知った同社の高橋敏夫社長(75)が加工を申し出た。

 南右田の住民は震災後、市内外で散り散りに暮らす。五賀会長は「一本松の表札があれば震災や犠牲者を忘れず、古里を思い続けられる」と期待を込める。広告美術で「現代の名工」に選ばれている高橋社長は「表札に心を込め、南相馬の復興を応援したい」と意気込んだ。

 守る会は、表札の見本を見せながら希望者を募っていく。