Jヴィレッジ好調 営業再開1カ月、宿泊者数6000人

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震災、原発事故前を上回る利用者でにぎわうJヴィレッジ。勢いをいかに持続させるかが課題だ

 国内有数のサッカー施設「Jヴィレッジ」(楢葉、広野町)が28日、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から7年4カ月ぶりに営業を再開してから1カ月を迎えた。

 8月の延べ宿泊者数は約6千人で、震災前の2010(平成22)年8月の約5200人を上回る見通し。この勢いをいかに持続し、地域活性化に結び付けられるかが今後の焦点となる。

 「原発事故前の夏を思い出すにぎわいぶりだった」。1999年から施設に勤務する管理グループの山内正人課長(40)は感慨深げだ。

 再開後は夏休み期間と重なったこともあり、合宿やサッカー教室、各種大会などでの利用が相次いだ。ピッチでは関東圏の小、中学生の姿も目立った。山内課長は「保護者が慎重になると思っていたが、風評の影響はあまり感じなかった」と"想定外"の利用も喜んだ。

 一方で、原発事故で営業休止を余儀なくされた7年間で浮かび上がった新たな課題にも直面している。

 国内には類似施設が整備され、原発事故前は毎年夏にJヴィレッジで開かれていた全日本少年サッカー大会など全国規模の大会が県外に根付いてしまった。山内課長は「ラグビーやドローンのレースなどサッカー以外の利用も積極的に働き掛けていかなくては」と力を込める。

 営業再開による地域活性化への期待も高まっている。Jヴィレッジから約300メートル北側にある小料理屋「結(ゆい)のはじまり」。女将(おかみ)の古谷かおりさん(34)は「週に20人近くのJヴィレッジ利用者が訪れてくれる」と再開の効果を喜ぶ。ただ、客からは「土産物店や他の飲食店がどこにあるのかが分からない」との声が聞かれ、古谷さんは地域の情報発信が不足していると感じた。

 千葉県出身の古谷さんは店名通り「町外の人との結び付きが生まれてほしい」と昨年9月に店をオープンさせた。古谷さんは「お薦めの土産物店や商品に込められた思いを記した案内文を作成し、お客さんに配りたい」と地域のにぎわい創出に一役買う考えだ。