大量窃盗は計画的か?シラネアオイの種 桑折・半田山自然公園

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シラネアオイの種が大量に切り取られていた半田山自然公園

 県内有数のシラネアオイ群生地である桑折町の半田山自然公園で、シラネアオイ9000株以上から種が切り取られていた問題で、山野草などを取り扱う県内の業界関係者からは「趣味で楽しむならば、10~20粒の種があれば十分。大量に盗むのは販売目的の可能性がある」との声が上がっている。

 県のレッドリストで「絶滅危惧1B類」に指定されている希少種のシラネアオイは、淡い紫や白色の花をつけ、愛好家に人気が高い植物の一つ。福島市の卸売・小売業者などによると、花は山に自生していることが少なく、種から苗を育てている生産者から仕入れるのが一般的だという。

 この業者は「北海道や会津に苗を栽培する生産者がおり、花が咲く直前に苗を仕入れている。大量生産が可能になる7、8年前までは1株1500~2000円ほどだった」と話す。現在は1株800円ほどで販売されており、近年は愛好家の高齢化で山野草の市場が縮小傾向にあるという。

 半田山自然公園のシラネアオイからは種のみが大量に切り取られていたが、種から苗を育てるにはある程度の専門知識が必要という。

 同町でシラネアオイ保護などに取り組む半田山愛草会によると、シラネアオイは種をまいてから花が咲くまで約4年かかり、植え替えなどの手間も多いため、「素人が大量に(種を)取ってもどうしようもできない」として種の切り取りが業者などによる行為ではないかと指摘する。また被害も9000株以上に及んでおり、公園を管理する町も複数による計画的犯行との見方を示している。

 山野草を取り扱う小売業者の担当者は「ある程度の知識がないと育てるのは難しい。こんなにも多くの種を盗む行為自体が理解できない」とした上で、「インターネットなどを通じて種や苗を個人向けに販売すれば、(盗んだものであっても)分からないのではないか」としている。