大規模な「土師器工房跡」発見! 田中遺跡、硯も出土...官営か

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発見された土師器の大規模な工房跡=会津若松市

 会津若松市教委は6日までに、同市河東町の田中遺跡の発掘調査で、奈良時代後半から平安時代初期とみられる土師器(はじき)の大規模な工房跡を発見した。市教委文化課の五十嵐純一副主幹は「会津地方で奈良時代の遺跡が発見される例は少なく、これだけ大きな土師器の工房跡は貴重だ」としている。

 土師器は、野焼きで作られる土器。溝で円形や方形に区画された土地から、加熱されて変色した土や炭化物、8世紀後半と考えられる土師器の破片などが見つかった。同遺跡内でこうした土器の焼き跡が少なくとも10カ所以上確認されている。

 市教委は土師器作りが大規模、計画的に行われていることや同時期の役所跡などで発見されることが多い硯(すずり)の一部も見つかっていることから、同遺跡が官営工房だったとみている。

 遺跡からは、内側に漆が付着した土器の破片も出土していて、漆を使った製品も作られていた可能性があるという。このほか掘立柱による建物跡が見つかっている。

 同遺跡は、平安時代初期に、徳一により創建されたとされる延命寺の西側。農地基盤整備事業に伴う2012(平成24)年度の試掘調査で、遺跡の範囲が約3万平方メートルに及ぶことが分かり、昨年度から1割程度の面積で本格的な調査が行われている。調査の結果は、本年度末までに報告書にまとめる。

 市教委は15日午後1時30分から現地説明会を開く。予約不要。小雨決行。問い合わせは市教委文化課へ。