長期評価「不確実性高い」 東電強制起訴公判、東北大教授証言

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 東京電力福島第1原発事故を巡り、業務上過失致死傷罪で強制起訴された東電の旧経営陣3人の第25回公判が7日、東京地裁(永渕健一裁判長)で開かれた。東北大大学院の松沢暢教授(地震学)は証人尋問で、津波地震に関する政府見解(長期評価)について「不確実性が高い」との見解を示した。

 長期評価では、本県沖を含む三陸~房総沖ではどこでも、30年以内に20%の確率で大津波の危険性があると警告している。東電は2008(平成20)年3月、長期評価を基に、最大15.7メートルの津波が第1原発に到来する可能性を把握していた。公判では長期評価の信頼性が争われている。

 松沢氏は三陸~房総沖は南北で海底構造が異なるため、範囲内ではどこでも同じ確率で津波地震が起き得るとした結論を疑問視。長期評価の考えを積極的に後押しする知見はなく「長期評価は乱暴で理学的に正しいとは思わない」と述べた。

 一方で、本県沖では津波地震の発生例がなかった点を重視し「福島沖での発生確率をゼロとせず、仮にでも数字を当てはめた判断には住民周知の観点から賛同できる」と理解を示した。

 次回は18日午前10時から別の証人尋問が行われる