「JA概算金」微増へ 福島県18年産米、生産者の所得考慮

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 各JAがコメ生産者に仮払いする「生産者概算金」の基準となる2018年産米の「JA概算金」について、全農福島県本部運営委員会は7日、県内全域の主要な全銘柄を17年産より微増にすることを決めた。1等米60キロ当たりの増額は100~300円。18年産米から国による生産調整(減反)が廃止され、需給バランスが不透明となるが、生産者の所得向上を考慮した。

 設定額が最も高いコシヒカリは会津が1万3200円(前年比300円増)、中通りが1万2700円(同200円増)、浜通りが1万2600円(同200円増)と続いた。

 県オリジナル水稲品種は「天のつぶ」が1万2200円(同100円増)、18年産から本格的にデビューした「里山のつぶ」が1万2000円(同200円増)となった。いずれも収穫量に優れ、栽培のしやすさが特徴の品種。全国的に需要が伸びている業務筋を中心に粒の大きさやしっかりとした食感が好評を得ており、18年産の作付面積は県全体で天のつぶが前年と比べ1.35倍の7200ヘクタール、里山のつぶが3.34倍の770ヘクタールに拡大した。

 生産者概算金は暮らしや営農に必要な資金の不足を避けるため、出荷時に各JAから生産者に渡される仮払金。従来は全農県本部が銘柄ごとに県内一律で概算金を設定していたが、15年産から各JAがJA概算金から販売手数料を差し引くなどして生産者概算金を決める方式が導入された。

 コメ市況調査会社の米穀データバンクによると、18年産の主食用米の予想収穫量は全国で746万6000トン(前年比2.2%増)の見通し。生産増はコメ余りや値崩れにつながる恐れがあるが、全農県本部は「コメの需給状況が厳しい中、生産者の手取りを増やすためJA概算金を引き上げた」としている。