収集家・トールマンさん秘蔵「斎藤清」 コレクション展15日開幕

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斎藤清の写真の前で同じポーズを取るトールマンさん

 米国出身の世界的な美術収集家ノーマン・H・トールマンさん(東京都在住)の秘蔵作品を紹介する「ザ・トールマン コレクション展」は15日、柳津町の斎藤清美術館で開幕する。「日本の祖父」と呼ぶほど親交の深かった世界的な版画家斎藤清(会津坂下町出身)の秘蔵作品42点を初公開するほか、貴重な日本現代版画を展示する。

 トールマンさんは米国国務省職員から画商に転身した。東京都などに画廊を構え、半世紀の間に収集した美術品は3000点を超える。斎藤とは長年にわたり家族ぐるみの交流があった。

 画商となったのも、斎藤との出会いがきっかけだ。1967(昭和42)年、米国ニューヨークの画廊で斎藤の版画「ハニワ」を目にし、大きな衝撃を受ける。

 その後、作品を手に入れたいと画廊を巡ったがなかなか見つからない。しかし、版画との出合いから数年後、都内の画廊で諦めて帰ろうとした際に偶然斎藤と出会い、アトリエにあった「ハニワ」を譲ってもらうことになった。

 「私の版画収集の第1番目の作品となった」。トールマンさんは後に、こう述懐している。その後、斎藤を介してさまざまな作家と出会い、トールマンさんは画商として歩み出すことになった。

 今回展示されるのは、「ハニワ」をはじめとした斎藤の作品や篠田桃紅さんら美術家計20人の作品約70点。企画展後は、ほとんどが米国の美術館に収蔵されるため、日本で目にすることができるのは、今回が最後の機会となる見通しだ。

 トールマンさんは企画展開催に当たり、「展示するのは自宅にだけ飾っている特別な版画。今回のような企画展は初めてで、素晴らしいアイデアに感謝したい」とコメントを寄せている。

 「ザ・トールマン コレクション展」は9月15日~11月25日開催、斎藤清美術館の主催、福島民友新聞社などの後援。午前9時~午後5時。12月には東京都の渋谷ヒカリエでも開催。