「価格・販路」回復へタッグ 福島県、JA共同事業を正式発表

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 県とJAグループ福島は13日、県産農産物の競争力強化に向けて品種や新技術の開発、生産、流通、販売など一連の戦略を共同で展開する新たな事業を正式に発表した。両者は予算や資金をそれぞれ拠出し、10月に共同事業推進協議会を設置。「ふくしまブランド」構築を目指し、市場ニーズの調査分析、国内外で唯一無二となる県オリジナル品種の開発などに取り組む。

 県産農産物は原発事故で販路、価格ともに打撃を受け、現在もほとんどの品目が震災前の水準まで回復していない。現状打開に向け両者はこれまで個別に対応していた分野も含め一体になって本県農業の復興を前進させる。

 同協議会が消費者のニーズを踏まえた方針を決め、県農業総合センターが品種や新技術の開発を担う。同センターは各JAの生産技術や全農県本部が持つ流通分野のノウハウなどを生かし、コメや野菜、果樹、花き、畜産などの幅広い品目で風評払拭(ふっしょく)の起爆剤となるような品種の開発、改良を進める。

 県は本年度一般会計当初予算に計上している約5000万円、JAグループ福島は約300万円を拠出。事業期間は3年間をめどとし、JA側は来年度以降資金を数千万円規模に拡大させる考えも示した。

 内堀雅雄知事とJA福島五連の大橋信夫会長は13日、県庁で共同声明を発表した。内堀知事は「顧客の好みに合ったものを独自に作り上げ、本県の競争力を強めたい」、大橋会長は「消費者に本県を強くアピールしたい」と抱負を語った。

 県によると、1988(昭和63)年以降、県は県オリジナル品種として13品目、41品種を開発。2010年にJAグループ福島が研究開発費として拠出した8120万円を水稲「天のつぶ」「里山のつぶ」の開発に充てた経緯がある。