「カシワアカシジミ」チョウ新亜種分類 矢吹のチョウ博士採取

  このエントリーをはてなブックマークに追加 
新亜種として学会誌に掲載されたカシワアカシジミ甲子高原亜種

 『矢吹町のチョウ博士』と呼ばれた故佐久間博さんが、約60年前に採取したチョウの標本がカシワアカシジミ(キタアカシジミ)の新亜種に分類されていたことが13日、分かった。日本蝶(ちょう)類学会が今年発行した学会誌に掲載され、「カシワアカシジミ甲子高原亜種」として分類された。学名は佐久間から「サクマイ」と名付けられた。

 このチョウは佐久間さんが西郷村の甲子高原で3匹を採取し、国内に分布するアカシジミとして標本となっていた。標本は佐久間さんの死後、弟子の一人である田口四十三(しとみ)さん(74)が受け継ぎ、約20年にわたり保管してきたという。

 田口さんと交流のあるチョウ研究家渡辺浩さん(57)=石川町=が今年発行した著書「新・福島県の蝶」の中で既存の亜種としてこの標本について掲載したところ、九州大の研究者らの目に留まり、生殖器などを解剖した結果、新亜種だと判明。田口さんらによると、今回の発見で国内のカシワアカシジミは3亜種に区分されることになったという。

 田口さんと渡辺さん、佐久間さんの長男葵さん(63)は同日、矢吹町役場を訪れ、野崎吉郎町長に新亜種の雑誌掲載を報告。田口さんらは「佐久間さんが知ったら跳ね上がって喜んだだろう」と故人に思いをはせた。標本は年内にも東京大総合研究博物館に移され、保管されるという。