津波に備え第1原発「防潮堤」増設検討 北海道東部沖地震想定

  このエントリーをはてなブックマークに追加 

 東京電力は14日、北海道東部沖の太平洋で想定される超巨大地震に伴う津波に備え、廃炉作業が進む福島第1原発で防潮堤の増設を検討していると明らかにした。原子炉建屋の地下には放射性物質を含む汚染水がたまっており、津波流入による汚染水の増加を防ぎ、廃炉作業で使用する重要設備の被害も軽減させる。

 同日の原子力規制委員会の会合で報告した。東電は東日本大震災を受け、2011(平成23)年6月末に4号機の東南側に約400メートルの防潮堤を設置した。ただ東電の試算では、今後想定される超巨大地震によって最大約10メートルの津波が第1原発に到達。原子炉建屋などがある海抜8.5メートルの敷地が最大1.8メートル浸水する可能性があり、既設の防潮堤だけでは被害を回避できず、津波対策の強化が必要だと判断した。

 今回は、既設の防潮堤を北側に約600メートル延長し、海岸と1~4号機建屋の間に設置する工事を検討する。今後、防潮堤の高さや具体的な工法を協議し、できるだけ早期に完成させる。

 原子炉建屋などの地下には汚染水計約4万8000トンがたまっている。東電は汚染水が津波の引き波で流出しないよう、建屋の扉など約120カ所の開口部をふさぐ作業も進めている。

 政府の地震調査委員会は昨年12月、道南東沖から北東に延びるプレート境界「千島海溝」沿いでマグニチュード(M)8.8程度以上の地震が30年以内に起きる確率を7~40%と推測し、「切迫している可能性が高い」との長期評価を公表している。