福島県内地価、いわき市が首位外れる 被災者の移転需要減

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 福島県は18日、7月1日現在の県内の地価(基準地価、避難区域を除く)を発表した。住宅地の平均変動率で2013年以降、市町村別でトップだったいわき市が1.7%の5位となり、震災と原発事故後に増加した被災者の移転需要の減少が目立った。一方、帰還が進む広野、楢葉両町はともに2.1%の3位で、住民や原発関連事業者の土地需要などを背景に上昇傾向にある。

 いわき市の変動率の上昇幅は前年から1.7ポイント縮小した。同市は15年に市内8地点が全国上位10位以内に入るなど避難者の移転などで地価が上昇。移転需要はピーク時より減少したとみられるが、県土地・水調整課は「泉地区や小名浜地区では引き続き移転需要が見られ、地元住民の需要も回復しつつあり、地価は強含み」と分析。広野、楢葉両町については「双葉郡の他の市町村の避難者の宅地需要もあり、地価は上昇傾向」(同課)としている。

 住宅地の変動率は県全体で0.5%と、5年連続のプラスで全国6位だった。低金利を背景に一般需要が堅調で地価の高水準は続いているが、被災者の移転需要の減少で上昇幅は全国3位だった前年を0.5ポイント下回り3年連続で縮小した。評価に当たった県不動産鑑定士協会の佐藤栄一副会長は「通常の不動産市場に戻りつつあるが、急速に市場が冷え込む状態にはなっていない」と分析する。

 市町村別1位は福島市の2.4%で2位は郡山市の2.2%。地点別では郡山市神明町の9.9%が最も高く全国39位だった。

 住宅地、宅地見込み地、商業地、工業地の基準地計531地点のうち上昇は209地点(前年比3地点減)、横ばい91地点(同8地点減)、下落201地点(同18地点増)。商業地の変動率は前年と同じ0.2%、4年連続のプラスで全国16位。全用途の変動率は0.5%(同0.3ポイント減)の全国10位で5年連続のプラスとなった。

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