「会津の思い長州に」...萩で白虎隊の紙芝居 星さんが14日上演

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「会津藩士の思いを萩で伝えたい」と準備を進める星さん

 会津で起きた戊辰戦争を紙芝居で伝えたい―。戊辰150年に合わせ、白虎隊の悲劇など会津の歴史を紙芝居で伝えている弁士星絵里子さん(47)=会津若松市=が、山口県萩市で白虎隊の紙芝居を上演する。戊辰戦争で会津藩と敵対した長州藩があった同県。「会津で起きたことを素直に伝えられれば」と節目の年での思いを明かした。

 星さんが紙芝居と出合ったのは東京電力福島第1原発事故の風評対策として、会津若松市観光公社(現会津若松観光ビューロー)が鶴ケ城(会津若松市)で始めた紙芝居事業だった。星さんは弁士として参加。事業は原発事故から4年後の15年に終了したが、星さんはその年、自ら紙芝居事業を手掛ける会社「会津こころ亭」を起こした。

 現在は手作りの紙芝居を手に週末、会津若松市東山温泉の旅館で、大河ドラマのヒロインとなった会津藩出身の新島八重の生涯を紹介する「新島八重物語」を上演。声が掛かれば全国各地に出向いて披露しており、「紙芝居から登場人物が飛び出してきたかと思われるように」と、時代衣装を着て感情を込めて上演される紙芝居は見る人を圧倒する。

 萩市での上演を主催するのは地元有志でつくる「長州と会津の友好を考える会」。山本貞寿代表(79)は「長州と会津の歴史に対する認識を民間で埋めるきっかけの一つとしてお願いした」と話す。星さんは会津と長州の歴史を踏まえ引き受けるべきかどうか迷ったが、萩市で昨年11月に講演した會津藩校日新館(会津若松市)の宗像精館長に相談、重い歴史の扉を開いた宗像館長の思いを聞き上映を決めたという。

 萩市では、自刃した白虎隊士で唯一生き残った飯沼貞吉に焦点を当てた「白虎隊物語」と、「新島八重物語」の二つを14日に吉田松陰をまつる松陰神社で上演する。星さんは13、14の両日に同市で開かれる「ふるさと紙芝居全国大会」にも出演する予定で、「会津と長州が対立した事実は消せないが、紙芝居で互いの気持ちを知るきっかけにしたい」と意気込む。