果樹直売所...売り上げ『ため息』 吾妻山「警戒レベル2」1カ月

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 気象庁が本県と山形県にまたがる吾妻山(一切経山)の噴火警戒レベルを1から2に引き上げ、大穴火口から約1.5キロの範囲が立ち入り禁止となってから15日で1カ月を迎えた。レベル2への引き上げに伴い、磐梯吾妻スカイラインは全面通行止め。紅葉が深まる秋の行楽シーズンを迎えたが、集客の核となっていたスカイラインが通行不可能となった。この影響が直撃したのが果物の直売所。収穫と紅葉の時期が重なる書き入れ時に売り上げが伸びない状況に陥っている。

 ◆◇初めての苦境

 福島市西側に広がる果樹地帯。秋が深まり、リンゴは出荷の最盛期を迎えつつある。

 高湯温泉に続く県道沿いの直売所には赤々としたリンゴが並ぶが、売り上げは例年の10分の1に落ち込んでいる。直売所を営む男性(60)は「開業して約30年になるが、こんな状況は初めて。今年のリンゴは例年よりも一段と甘く育ったが、観光客が少ない」とため息をついた。

 売れないリンゴの処分も農家にとっては頭の痛い問題だ。家族で果樹直売所を営む女性(69)によると、警戒レベルの引き上げとスカイラインの通行止めで来店者数は例年の6分の1。例年であれば毎日完売するという、甘みが強い「秋映(あきばえ)」も今年は棚に残ったまま。「売れなかったら処分するしかない」と棚を見つめた。

 吾妻山の警戒レベルが2になるのは2014(平成26)年12月~16年10月以来。警戒レベルが2のままだった15年秋は、立ち入り禁止区域が500メートルだったため、スカイラインは通行可能だった。スカイラインがまったく通行できない秋は直売所が初めて直面する苦境だ。

 ◇◆火山活動活発

 吾妻山の火山活動は15日現在も活発な状態だ。火山性微動は9月15日以降、9月19日と10月7日にも計2回観測しているほか、火口周辺の傾斜変動も続き「すぐにレベルを引き下げる状態ではない」(福島地方気象台)のが現状だ。「このままでは生活が成り立たない」(佐藤さん)。生産者は明るい兆しを見つけられないまま、冬を迎えようとしている。

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