紅葉の秋...温泉地に嘆きの声 吾妻山・警戒レベル2から1カ月

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1カ月にわたって通行止めが続いている磐梯吾妻スカイラインの旧高湯ゲート=15日

 吾妻山(一切経山)の噴火警戒レベル引き上げで周辺の温泉地にも影響が出始めている。

 警戒レベル2となった今年の秋も、吾妻山周辺には紅葉を目当てに県内外から訪れる人が少なからずいる。福島市の高湯温泉側にある磐梯吾妻スカイラインの旧高湯ゲート前では15日、千葉や宮城、宇都宮など県外ナンバーの車やバイクが警備員に制止される光景が見られた。

 紅葉を楽しむため千葉市から訪れた会社員、男性(57)は「ニュースで浄土平までは行けないことは知っていたが、(紅葉の名所の)つばくろ谷の不動沢橋までは行けると思っていた。こんな手前で通行止めになっているとは思わなかったので残念。高湯温泉に漬かって帰りたい」と苦笑した。

 「車やバイクが少ない。いつもと違う景色だ」。大穴火口から北東に約6キロ離れた高湯温泉には8軒の旅館があるが、9日時点で約43件の宿泊キャンセルが出た。協会は磐梯山ゴールドラインや磐梯吾妻レークライン、無料通行の東北中央道など魅力的な観光ルートとセットで温泉の利用を呼び掛けているが、噴火警戒レベル引き上げを不安視する人もいるという。観光協会事務局長の永山博昭さん(63)は「登山した後に汗を流すため入浴する人もいるが、今年はその姿も見えない」と浮かぬ表情。「自然の動きだから仕方ない」としつつも「火口から1.5キロという一定基準による規制ではなく、観光業者への影響も考慮してほしい」とこぼした。

 火口から南東に約9キロ離れた土湯温泉の観光協会は福島市や気象庁のホームページの閲覧を呼び掛け、温泉が今回の警戒レベル引き上げの影響範囲外であるのを強調する戦略をとっているが、10月に入ってのキャンセルは4日現在で40~60件に上っている。池田和也事務局長(60)は「風評被害の可能性も心配している。正確で最新の情報が伝わるように継続的に情報発信していく」と話している。

 活動高まった状態続く

 気象庁によると、吾妻山の噴火警戒レベルを「1」に引き下げる主な条件は〈1〉地震活動が7月22日以前の状態に戻る〈2〉地殻変動(火口周辺の傾斜変動)が見られない〈3〉火山性微動がおおむね1カ月ない状態―少なくとも三つが必要だが、活動が高まった状態が続いている。

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