「全日本合唱・高校」福島県勢1、2位 郡山高2冠...王国底力

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全国1位の文部科学大臣賞に選ばれ、歓喜に沸く郡山のメンバー=27日午後7時55分ごろ、長野市・ホクト文化ホール

 長野市のホクト文化ホールで27日開幕した第71回全日本合唱コンクール全国大会の高校部門(Bグループ)で、郡山が文部科学大臣賞、会津が長野県知事賞に輝き、県勢2校が3年ぶりに全国1、2位を占めた。「合唱王国」を代表する両校の美しい歌声とその快挙に、生徒や関係者は喜びに沸いた。

 発表と同時にまず驚きが、そして大きな歓声が会場を包んだ。7年連続8度目の出場で初の日本一に輝き、NHK全国学校音楽コンクールに続く2冠を達成した郡山。生徒は何度も顔を見合わせながら、受賞の喜びを分かち合った。

 詩のイメージをあえて統一せず、部員一人一人が考えながら一つの音色をつくり上げた。自由曲は「地球へのバラードから『私が歌う理由』」(谷川俊太郎作詩、三善晃作曲)と「五つの童画から『やじろべえ』」(高田敏子作詩、三善晃作曲)の2曲。報われないものへの怒りや悔しさを表現した「私が歌う理由」では、最後のフレーズとなる「一滴の涙」にすべてを込めた。佐藤竜聖部長(3年)は「(曲の)解釈で部員同士がぶつかることもあったが、今までの努力を歌に込めることができた」と感無量の面持ちだった。

 「やじろべえ」は前半と後半でメロディーが大きく変化する。佐藤朋子顧問は「絵本をめくるように場面が変わり、(指揮を)振っていて楽しかった。(生徒の歌声を聞き)音を切るのが惜しかった」と快挙を達成した生徒をねぎらった。

 「Nコンでの日本一が重圧ではなく、自信につながった」と佐藤部長。誇りを推進力に、郡山の生徒たちが新たな歴史を刻んだ。

 会津高、見事に難曲表現

 会津は出場33団体の最後にステージに立った。自由曲に選んだのは、反戦への思いが込められた「来たり給え、創造主なる聖霊よ」(ラバヌス・マウルス作詩、クシシュトフ・ペンデレツキ作曲)。メリハリの効いた歌声で難易度の高い曲の世界観を表現した。

 目標の日本一にこそわずかに届かなかったが、3年連続となる全国2位の長野県知事賞受賞。渡部蒼(あおい)部長(3年)は「悔しい思いはあるが、去年よりも進歩できた。後輩には賞だけにこだわらずに表現を磨けば結果はついてくると伝えたい」と話し、悔しさと同時に力を出し切ったことへの達成感をにじませた。

 大竹隆顧問は「演奏後、生徒たちは涙を浮かべながら抱き合っていた。それだけ頑張り、やりきったからこそ1位が良かったが、自由曲の『戦争を憎む』というテーマの表現は難しかった」と振り返った。

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