【プラごみと亀】日本、世界2位の廃棄量 生活スタイル転換を

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 プラスチックは短期間で社会に浸透し、私たちの生活の利便性を飛躍的に高めた。その一方で、使用後のプラスチックのごみ(プラごみ)は世界で増え続け、それらによる地球規模での環境汚染が心配される事態となっている。

 ■日本人からも検出

 「このままでは、2050年までに海洋中に存在するプラスチックの量が魚の量を超える」。そんな衝撃的な報告が行われたのは2016(平成28)年1月、スイスで開かれた世界経済フォーラム(ダボス会議)。プラスチックが海に流れ出したことによる海洋汚染は地球規模で広がっている。

 10月には、微小なプラごみが日本を含む8カ国の人の便に含まれていたとの研究結果も発表された。

 マイクロプラスチックは、プラスチック製品などが壊れてできるもので、世界各地の水道水や東京湾の魚などから検出されている。

 環境省の資料によると、陸上から海洋に流出したプラごみの発生量(2010年推計)を国別にみると、中国が年間132万~353万トンで1位。2位以下はインドネシア(同48万~129万トン)、フィリピン(同28万~75万トン)、ベトナム(同28万~73万トン)とアジア各国が続き、日本は同2万~6万トンで30位だった。

 日本は、使い捨ての容器包装廃棄量(1人当たり)が世界で米国に次いで2番目に多いとのデータもある。

 ■国際的非難の的に

 「政府としては、プラスチック資源循環戦略を来年6月にわが国で開催されるG20までに作成し、世界のプラスチック対策をリードしていきたい」。8月、東京都で開かれた中央環境審議会のプラスチック資源循環戦略小委員会第1回会合。冒頭、中川雅治環境相(当時)はそうあいさつした。

 環境省は10月、この小委員会にレジ袋有料化の義務付けなどを盛り込んだ戦略素案を提示。意欲的な目標を示した案の大枠を年内にまとめたい考えだ。

 プラごみ問題を巡り、日本政府が国際社会に向け、取り組みのアピールを強める背景には、各国で関心が急速に高まり、取り組みが進んでいることがある。昨年7月、G20サミットで初めて海洋ごみが首脳宣言で取り上げられた。今年6月のG7サミットではカナダと欧州各国が、2030年までにプラスチック製品の再利用・リサイクル・回収100%を目指すなどとした「海洋プラスチック憲章」を承認した。日米両国は署名せず、国際的な批判を浴びた。

 ■国内での循環急務

 日本はまた、アジア各国の廃棄物禁輸措置への対応も求められている。日本はこれまで、ペットボトルやストローなどプラスチック製品から発生するごみを中国に大量に輸出してきたが、中国はプラごみの輸入を禁止。タイなど東南アジア諸国でも禁輸の動きが出ており、国内での資源循環体制が急務だ。

 国際情勢に応じて、私たちもレジ袋有料化への対応などライフスタイルの変更を求められている。

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