【プラごみと亀】福島県発の新技術「ポリ乳酸」注目

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「プラスチック製品を回収する仕組みをセットで整備していく必要がある」と語る小松氏

◆水とCO2生分解「ポリ乳酸」 

 プラスチックごみを減らすための技術開発は本県でも行われている。小松技術士事務所(いわき市)の小松道男所長(55)が研究開発パートナーの豊栄工業(愛知県新城市)と、水と二酸化炭素(CO2)に分解できる生分解性プラスチック「ポリ乳酸」を活用した容器の量産化の技術を開発。プラスチックごみ排出量が多い米国や環境保護への関心が高いフランスなどからも注目を集めている。

  小松氏に開発した技術の特徴や課題、海洋汚染問題などへの考えを聞いた。

―プラスチックごみによる海洋汚染問題について。

 「(プラスチックが細かくなった)マイクロプラスチックは表面の静電気や凹凸で、海中でポリ塩化ビフェニール(PCB)などの有害物質を吸着する。小魚類が食べていることも分かっていて、それらを餌にするマグロなどに濃縮され、将来的に人に健康被害が出る可能性もある。プラスチックごみをいかに出さないようにするかが大切」

―生分解性プラスチックの特徴は。

 「微生物などによって分解され、最終的に水と二酸化炭素になる。57度以上の温度だと分解が加速。微生物の数、温度、湿度の要素がそろうと分解が始まる。コンポスト(処理容器)に埋めると、薄いフィルムで2週間、厚さ0・65ミリほどの透明カップだと半年ぐらいで完全に生分解される。土中だと数年かかる」

―生分解性プラスチックを流通させるには。

 「石油由来のプラスチック製品より材料費が高い。薄くして材料代を減らし、金型の生産性を高めて生産コストを下げれば、石油由来のプラスチック製品と同価格帯で流通が可能だ。使用済み製品を回収して分解させる仕組みをセットで整備していく必要がある」

―ポリ乳酸製品への今後の期待を。

 「大手コーヒーチェーン店が環境保全のため、プラスチック製の使い捨てストローを廃止する動きなどが出たため日本でも注目されてきた。日本の技術で作られた信頼できる製品を海外に広めていきたい。後の世代に、美しい地球環境を引き継いでいきたい」

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