東電強制起訴、立証終了『求刑焦点』 合理性...判決ポイントに

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 東京電力福島第1原発事故を巡り、業務上過失致死傷罪で強制起訴された旧経営陣3人の第34回公判は14日、東京地裁(永渕健一裁判長)で開かれた。事故の被害者遺族が意見陳述し、検察官役の指定弁護士と弁護側の立証が全て終了した。論告求刑公判は12月26日、最終弁論は来年3月に行われ、結審する。検察審査会の議決を経て始まった異例の裁判は大きな節目を迎える。検察官役の指定弁護士の求刑が焦点となる。

 被告人は勝俣恒久元会長(78)と武黒一郎(72)、武藤栄(68)の両元副社長。争点の柱は〈1〉3人は大津波の到来を具体的に予測できたか〈2〉対策を取れば事故は防げたか―の2点。昨年6月の初公判以降、有罪の立証の基礎となる〈1〉を巡ってやりとりが続いた。中心になったのは、政府が本県沖での大津波の可能性を指摘した見解(長期評価・2002年公表)の信頼性。東電の長期評価の取り扱いについて、指定弁護士が「重要証拠」と位置付ける元幹部が「3人の了承を得て津波対策を正式決定したが、その後、方針が撤回された」との趣旨を供述した検察官面前調書や社内資料と、被告3人の主張のどちらに地裁が合理性を見いだすかが、判決を分けるポイントになるとみられる。