陸上男子三段跳び・山下航平さん「小学生の時は運動苦手だった」

  このエントリーをはてなブックマークに追加 
やました・こうへい 福島市出身。橘高卒、筑波大卒。ANA所属。

 五輪選手を目指したのは父の活躍を報じる新聞記事がきっかけだった。

 父訓史(のりふみ)さんは三段跳びの日本記録保持者。実家の壁に「日本人初17メートルジャンプ」の大きな見出しと父の競技写真が載った新聞記事が張ってあった。小学生の時に記事を見て「お父さんを超えたい。五輪に出たい」と思うようになった。

 福島大付小の陸上クラブに所属し、小学4年生で陸上競技を始めた。「実は小学生の時は運動が苦手で足が遅かった」。常に夢を達成した時の自分を想像、「いつかは達成できる」と信じ、練習に励んだ。小学生では背が低い方だったが、中学、高校と進むにつれ体の成長とともに記録がぐんぐん伸びた。高校生で三段跳びの全国の頂点に立つと、ついに2016年、リオデジャネイロ五輪の日本代表に選ばれ、憧れ続けた舞台に立った。今年6月には日本選手権で初優勝、ジャカルタ・アジア大会の代表切符を手にした。

 競技のほか、日本オリンピック委員会(JOC)の事業で子どもたちに陸上の魅力を伝える活動にも参加する。9日にはオリンピック・パラリンピック教育推進事業の一環で、会津若松市の一箕小で講演。高校1年生だった当時に東日本大震災が発生、練習ができない期間が長く続いたことに触れ「今練習ができることはありがたいこと。感謝の気持ちを持つことを忘れないでほしい」と語り掛けた。

 弟の潤さん(筑波大3年、福島高卒)は短距離、妹の桐子さん(筑波大1年、橘高卒)も三段跳びの選手と、絵に描いたような陸上一家。「スポーツは応援してくれる人がいないと成り立たない。みんなが主役。みんなで盛り上げていこう」