「死の淵を見た男」映画化 佐藤浩市さんら出演、原発事故描く

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原作を書いた門田隆将さん

 東日本大震災時の東京電力福島第1原発事故を描く映画「Fukushima 50(フクシマ・フィフティ)」の製作が決定した。佐藤浩市さん(57)の主演で、渡辺謙さん(59)も共演するなど豪華キャストとなる。撮影期間は今月末から来年1月末を予定しており、2020年に全国公開される。

 原作は、90人以上の関係者への取材を基につづられた門田隆将さん(60)のノンフィクション作品「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発」(角川文庫)。原発事故の現場で何が起こり、死を覚悟して所内に残った職員たちがどのように大事故と戦い続けたのかを描く。現場に残った約50人の作業員について海外メディアが「Fukushima 50」と呼んでいたことから、タイトルに選ばれた。

 1、2号機当直長として現場を指揮する地元出身の伊崎利夫役に佐藤さん、福島第1原発所長の吉田昌郎役を渡辺さんが演じる。監督は映画「沈まぬ太陽」(09年)など社会派の作品で知られる若松節朗さん(69)。KADOKAWAの製作。

 佐藤さんは「あの日、あの時どういう状況にわれわれが、日本があったのか。そのことを思い出し、明日のそして後世のための映画を若松監督、渡辺謙さんたちと一緒に確認をしながら作りたい」とコメント。

 渡辺さんは「今もなお苦しみの続く福島の方々の思いを受け止めながら、『沈まぬ太陽』以来の若松監督、そして浩市君、素晴らしいキャストと共に緊迫感あふれる画(え)を積み重ねていきたい」と意気込みを寄せた。

 原作者の門田さんは、東日本大震災と原発事故を巡る福島民友新聞社の苦闘を描いたノンフィクション「記者たちは海に向かった」の著者で知られる。