東電に2000万円支払い命令 福島地裁、医療法人の賠償訴訟

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 東京電力福島第1原発事故の影響で、浪江町の介護老人保健施設「貴布祢(きふね)」が営業できなくなったとして、運営する医療法人伸裕会(南相馬市)が東電に約4億3000万円の損害賠償を求めた訴訟で、福島地裁は20日、これまでに東電が支払った賠償を上回る損害を認め、約2000万円の支払いを命じた。

 伸裕会側は、既に支払われた分を除き、営業損害は町の避難指示が解除された2017(平成29)年3月から30年分は支払われるべきだと主張。東電側は、既に十分な賠償をしており、17年3月以降の営業損害は認められないなどとしていた。

 遠藤東路裁判長は判決理由で、避難指示の解除後も営業レベルが回復するには「相当の期間を要する」と指摘、「事故前と同様の営業ができる時期までは営業損害を賠償すべきだ」とした。一方、貴布祢の所在地が旧避難指示解除準備区域にあり、復興拠点とされている点などを加味して、賠償期間は避難指示解除から10年の27年3月までが妥当と結論づけた。

 控訴の有無について、東電は「判決内容を精査して対応を検討する」とした。