葛尾復興拠点を除染 6町村全て着手、作業員が草刈りに励む

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「除染作業中」と記されたのぼり旗が並ぶ中、草刈りの除染に励む作業員=20日午前、葛尾村野行地区

 環境省は20日、東京電力福島第1原発事故の帰還困難区域に指定されている葛尾村野行地区で、住民が再び住むことができるよう設けた「特定復興再生拠点区域」(復興拠点)の除染を開始した。これで復興拠点計画が国から認められた双葉、大熊、浪江、富岡、飯舘、葛尾の6町村全てで除染作業が始まった。

 葛尾村の計画によると、復興拠点の面積は約95ヘクタール。除染や家屋解体に加え、交流拠点整備や農地再生、牧草地造成、再生可能エネルギーを活用した農業の構築などを通して、住民が生活できる環境を整える。本年度には道路など0.5ヘクタールの除染、建物10棟の解体を予定している。

 20日は、村道の除染作業が報道陣に公開された。作業員は道路の放射線量を下げるため、草刈りに黙々と励んだ。同省によると、現場周辺の空間放射線量は10月中旬時点で毎時3マイクロシーベルト。

 同地区には、原発事故前は約120人が住んでいた。村は2022年春ごろの避難指示解除を目指す。解除後は80人程度の居住を見込む。6町村の復興拠点の総面積は2747ヘクタールで、帰還困難区域全体に占める割合は約8%。いずれの町村も、復興拠点計画認定から5年をめどとして、避難指示解除を目指している。