IOC会長「心の復興」 あづま球場視察、五輪開催の意義強調

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あづま球場を視察するバッハIOC会長(中央)と安倍首相(右)。左は内堀知事=24日午後、福島市

 来日中の国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長は24日、安倍晋三首相と共に、2020年東京五輪で野球・ソフトボール競技の会場となる福島県福島市のあづま球場を初めて視察した。2人は開催理念に掲げる東日本大震災からの「復興五輪」の成功に向け、IOCと政府が結束を強める考えで一致。バッハ氏は「会談が福島で行われたことは極めて象徴的だ。復興が大きく進んでいる印象を受けた。『心の復興』にスポーツが大切な役割を果たす」と本県での五輪開催の意義を強調した。

 あづま球場では、野球とソフトボールそれぞれの開幕戦を含む計7試合が行われる予定。ソフトボールは全競技のトップを切って始まる日程となっている。

 バッハ氏は「足掛け3年にわたって相談してきたことが現実になった」と述べ、安倍首相と両競技の本県開催を協議してきた経緯を明かした。安倍首相は「福島で最初のゲームが始まるので、大きな利益を与えてくれる」と謝意を伝え、「復興の力、スポーツの力を示す場所として、福島はふさわしい」と語った。

 2人は野球やソフトボールチームに所属する地元の小、中学生や保護者からグラウンドで歓迎を受け、点灯されたナイター照明や球場の状況を確認。内堀雅雄知事から五輪に備える改修計画について説明を受けた。

 内堀知事によると、バッハ氏は球場の立地するあづま総合運動公園の全体的な雰囲気を気に入り、「期待している。またここに来るよ」と再訪を約束したという。内堀知事は「(バッハ氏が)福島の状況をよく知っていて本県を元気づけたい、応援したいという思いを持っていると実感することができた」と述べた。

 あづま球場は今月から来年9月末ごろまで、天然芝の外野や土の内野を全面人工芝とする敷設工事や外野フェンスの改修を行う。また、車椅子利用者向け昇降施設を新設する工事などが進められる。6試合が行われる予定のソフトボールについては、ボランティアの配置、大会関係者や観客の輸送など運営面に影響が出ることから、開催日数が焦点となっている。