福島で3代目の「竪穴住居」復元へ 縄文遺跡・飯野白山住居跡

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竪穴住居の建設作業に取り組む参加者=11月26日

 福島市飯野町にある約4000年前の縄文時代中期の遺跡「飯野白山(はくさん)住居跡」(県指定史跡)で、市教委と市民が協力して3代目の竪穴住居を復元する取り組みが始まった。同時代の本県などの竪穴住居の特徴である「複式炉」が全国で初めて発見され、約60年前に県内初の竪穴住居が復元された遺跡としても知られる。市民らは12月中の完成に向けて「立派な地域のシンボルを再建したい」と意気込む。

 同遺跡の竪穴住居は初代が1958年、2代目が93年に建てられた。老朽化のため2代目は取り壊して市が復元する計画だった。地元住民らが資材の提供や作業の協力を申し出たことで官民での復元が始動した。

 「地元としても作業に協力し、『地域の宝』として地域活性化に活用したい」と語るのは地元の飯野はやま町内会長の大内俊勝さん(60)。付近には東北を代表する縄文時代の遺跡で国指定史跡「和台遺跡」もあり、飯野町は縄文文化が売りの一つでもある。

 11月から作業が始まり、地元の材木で骨組みを建て、かやぶき屋根を施し、内部に複式炉を再現する。10年ほど前に飯野小に竪穴住居を建てた経験がある同市飯野町の高野久さん(76)は「飯野町にとって竪穴住居はなくてはならないシンボル」と語り、もくもくと作業に取り組んでいた。

 官民の連携によって当初予定していた予算に余裕が出た。そのため同遺跡の案内看板や誘導看板を新調できるようになった。市教委文化課の新井達哉さん(44)は地元の協力に感謝しつつ「復元事業を機に、地域の歴史を守る機運がもっと高まればうれしい」と語った。