強烈!桃田賢斗『日本のエース』 全日本バドミントン男子単V

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優勝を決め、コートに膝をついて喜ぶ桃田

 「今年1年積み上げてきたものに自信を持ってプレーできた」。東京・駒沢体育館で2日に行われたバドミントンの全日本総合選手権。昨年は8強に甘んじた男子シングルスの桃田賢斗(NTT東日本、富岡高卒)が頂点に返り咲き、周囲に「日本のエース」の姿を強烈に焼き付けた。

 トップ選手がこぞって出場し、所属先の応援で盛り上がるなど選手たちが特別な思いを持って臨むのが国内最高峰と位置付けられる全日本総合選手権だ。初戦こそ「緊張で足が震えた」桃田だったが、終わってみればライバルを寄せ付けない強さを見せつけて再び日本一の称号を手にした。「(周囲に)支えられて楽しみながらプレーできた」と、優勝を決めるとコートに膝をつきガッツポーズ。そして四方にお辞儀し、はにかんだ笑顔を見せた。

 初の日本一を手にした3年前、「試合に出て当たり前と思っていた」姿はもうない。違法賭博問題による出場停止処分を経て今年1月に日本代表に復帰。コートでプレーできる感謝を常に持ち続け、夏には世界選手権で優勝、9月に世界ランキング1位につくなど着実に成長を続ける。

 選手権では、前日の準決勝は対戦相手が棄権したため不戦勝。試合が行われず観客がもらしたため息は、桃田の耳にも届いていた。前日の試合がなかったことによって観客の期待が膨らんだ中での一戦。第1ゲームを奪い、「勝ち急いで空回りした」と振り返った第2ゲームこそコートチェンジによるショットの伸びなどの調整が狂いミスが目立ったが、第3ゲームは冷静さを取り戻した。強烈なスマッシュ、きわどいコースにシャトルを落とす卓越した技術。待たせた観客を沸かすには十分なプレーを桃田は見せた。

 海外遠征から帰国した際は所属先で後輩の練習相手を務めることを欠かさない。自身を「進化している最中」と表現する桃田。問題を起こして2016年に出場を逃した五輪は、2020年に国内開催という形で控えている。日本もチームもけん引するエースが、輝かしい歴史を築き続ける。