子どもに第三の居場所を...放課後スペース「しゅくだいカフェ」

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「地域で子育てする環境が必要」と寺子屋への思いを語る竹重さん

 会津若松市の七日町通りに12日、小学生を対象にした完全無料の放課後スペース「しゅくだいカフェ・寺子屋キッズ21」がオープンする。帰宅前に宿題を終わらせ、夜は家族とのだんらんを楽しんでもらうのが目的。子どもたちにとっては家庭、学校に続く"第三の居場所"となる。読売民友新聞若松西部サービスセンター所長の竹重智さん(55)が「家族の幸せな時間をなるべく長く」と開設に踏み切った。

 「貴重な触れ合いの時間が『宿題やったの?』『早く終わらせなさい』という会話に終始しないよう応援したい」と寺子屋の運営会社の社長も務める竹重さん。共働き夫婦やシングルマザー、シングルファーザーの増加に伴い子どもたちが居場所を失っている現状を憂い「子どもや保護者が安心できる場所が必要。違う学校や学年の子どもたちが同じ空間で過ごすことも最近では少なくなった」と寺子屋の意義を強調する。

 寺子屋は通りに面した空き店舗を改装して活用。土間だった床面にはカラフルで厚めのカーペットを敷き詰め、くつろげる空間に仕上げた。寺子屋の中には駄菓子を販売するスペースも設けた。宿題が終わった子どものポイントカードにはスタンプを押し、たまると駄菓子と交換できる。

 平日に開館し、利用時間は午後3時~同7時。毎日15~20人の利用を想定し、1人の専属スタッフ以外はボランティア。竹重さんも時間を見つけて指導に回る。寺子屋を活用し、イベント開催も予定している。完全無料のため、家賃や光熱費、備品購入費などの経費は個人や団体の協賛金を活用する。運営会社はインターネットも活用し、「月額サポーター」や協賛を募っている。

 竹重さんが支部長を務める読売民友会津支部は今年、日本新聞協会が地域で優れた社会貢献活動を進める新聞販売店に贈る「地域貢献大賞」で全国トップの大賞に輝いた。会津地域の専売店9店が、会津の中学生記者が取材や記事執筆に参加する「あいづ中学生新聞」の創刊や、新聞の折り込みチラシで紙飛行機を作る「あいづ紙ヒコーキ大会」の開催など、地域に密着した活動を繰り広げたことが高く評価された。竹重さんは「多くの人に助けられ、多くの愛に触れてきた。子育てする人を応援し、地域に恩返しをしたい」と思いを語り「見守りのある安全、安心な場所で放課後を有意義に過ごしてほしい。寺子屋がどんな形に育っていくか、私自身も楽しみ」と話している。