「ワカサギ釣り」ブームが到来! SNS映えやワカガール登場

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快適な船の中で繊細なワカサギ釣りを楽しむレジャー客

 今、ワカサギ釣りが熱い。北塩原村の桧原湖と小野川湖の冬の風物詩、ワカサギ釣りにブームが到来している。桧原漁協が扱う前年度(2017〈平成29〉年9月~18年8月)の遊漁券販売数が震災前を超えた。会員制交流サイト(SNS)を利用する若者や女性、家族連れなどを中心に気軽なレジャーとして広がりを見せている。

 ストーブが付いたドーム船や屋形船にトイレも完備、電動リールの釣りざおもレンタル。初心者が手ぶらで気軽に利用できる。結氷した湖上にテントを張って自力で穴を開け、寒さをしのぎながら釣り糸を垂らすという以前のイメージに比べ、レジャーとして広がる近年のスタイルは大きく異なっている。

 8日の桧原湖上は雪が舞う氷点下の環境だったが、ワカサギを釣るためのドーム船の中はストーブで暖かかった。千葉県の建設業岩切槙斗さん(20)は同僚3人と普段着姿で釣り糸を垂らした。全員が初体験だったが「想像以上に快適で楽しい」と笑顔。船から降りてすぐ、ワカサギを唐揚げで食べられるサービスも体験し「今度は氷上釣りに挑戦したい」と再訪を誓った。

 ドーム船を運営する「バックス」のオーナー徳田智さん(50)は「ここ数年で増えたのは若者や家族連れ」と変化を感じている。「SNS映えするレジャーとして女子会も増えている。スキーや喜多方ラーメンと組み合わせた連休のメニューに組み込む人も多い」という。

 桧原漁協は10年9月~11年8月期に遊漁券販売が7万7553人を記録。震災後一時、5万人台まで落ち込んだが、最新の孵化(ふか)設備を導入し「釣れる土壌」を作ってきたことが結実。桧原湖と小野川湖は現在、放射性セシウムの影響で釣れるのはワカサギのみだが、遊漁券販売は右肩上がりで回復し、昨冬は8万1078人で震災前を上回った。

 目黒善一組合長(61)は「全国的なブームの影響もあるが、最近は平日に訪れる女性リピーター"ワカガール"(ワカサギ・ガール)も出てきた」と手応え。「家族連れや女性の利用は上々で、本格的に結氷する来年1月下旬以降はもっとにぎわうだろう」と期待している。

 「甘露煮」ブランド化

 桧原漁協の孵化放流事業によって、親魚を使ったワカサギの甘露煮が「桧原湖ブランド」として人気を集めている。

 同漁協理事の徳田さんは「腹に卵が残っているので、独特の食感。桧原湖産ならではの味を楽しんで」と話している。50グラム入りが350円(税別)、120グラムは700円(同)で、北塩原村の道の駅裏磐梯などで販売している。