福島県産「海産物」...抵抗薄れる トリチウムなどへ理解不足も

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 本県産海産物の購入を控えたいという人の割合が、東京電力福島第1原発事故直後の約4割から1割強に減少していることが13日、福島大と東京大の調査で分かった。一方でトリチウム(三重水素)を含む処理水が海洋放出された場合に、本県産海産物を購入したくない人は3割に上った。

 調査ではトリチウムなどへの認識が県内外で十分浸透していないことが明らかになっており、情報発信の重要性が改めて浮き彫りになった。

 インターネットを通じて本県と宮城、茨城、東京、大阪の各都府県の各300人、計1500人に調査した。原発事故直後を振り返る形の質問に「本県産海産物を購入したくなかった」と答えた人の割合は本県で45%となったのをはじめ、全体でも4割を超えた。現在でも購入したくないと回答した人の割合は、大阪の17%が最も高く、東京16%、茨城と宮城13%、本県10.3%と各都府県で下がった。本県で進む検査体制の強化や検査結果の周知が成果となって表れたとみられる。

 一方、トリチウムを含む処理水が海洋放出された場合の消費行動については、本県産海産物を購入したくないとの回答が東京の30%を筆頭に、大阪27.7%、茨城25.3%、宮城25%、本県24%といずれも上昇。トリチウムに関する理解が不十分なまま海洋放出が行われた場合、本県産水産物の消費に影響が出る可能性が示された。また、トリチウムを含む処理水を海洋などに放出することについては全体の46.5%が反対だった。

 結果は13日、東京大で開かれたフォーラムで、調査を担当した東京大大学院准教授で、福島大うつくしまふくしま未来支援センター客員准教授の関谷直也氏(災害情報論)が発表した。