ドローン衝突防げ!センサー作動試験 福島県から夢や期待発信

  このエントリーをはてなブックマークに追加 
衝突回避システムを搭載した中型無人航空機=14日午後、南相馬市原町区

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)などは14日、南相馬市で整備が進む福島ロボットテストフィールドで、無人航空機に搭載した衝突回避システムの性能評価試験を報道陣に公開した。

 試験は成功し、NEDOロボット・AI部の宮本和彦プロジェクトマネジャー(56)は「人々の生活を支えるドローン(小型無人機)が安全に空を飛ぶ未来は近い。満足のいく結果を得ることができた」と喜んだ。

 NEDOによると、高度150メートル以下で、有人ヘリを相手にした無人航空機の衝突回避試験は世界で初めて。無人航空機の活用は物流や災害時の物資運搬などさまざまな分野で期待される一方、有人航空機に異常接近するニアミスの実例が国内で報告されるなど、安全な飛行を担保する衝突回避技術の確立は喫緊の課題だ。試験はあらかじめ設計した経路に従って実施。周囲にある物の位置や形を探知する各種センサー、高精度に位置を計測できる準天頂衛星システム対応受信機などを搭載した中型無人航空機とドローンが、空中で待機する有人ヘリに接近し、システムが正確に作動するかを確かめた。

 中型無人航空機の試験では、高度約30メートル地点で静止する有人ヘリを約150メートル離れた距離で探知、右へ旋回し、衝突を逃れた。ドローンの試験も同様に、有人ヘリの真下へ回避し、元の経路に復帰した。

 今回の成果を踏まえ来年度は、向かい合って飛行する有人ヘリに対し、無人航空機が自律的に衝突を回避する飛行試験を行う予定だ。宮本プロジェクトマネジャーは「センサーの小型化など課題は残る。目視外飛行の技術開発にまい進し、福島から夢や期待を発信していきたい」と話した。