自慢の食材勧めたい 福島の小中高生がメニュー考案、提供へ

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 福島市の小中高校に通う児童生徒が16日、地元食材の風評払拭(ふっしょく)に向けた取り組みを始動させた。その名も「福光プロジェクト」。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から8年となる来春に向け、自ら風評被害の現状を学び、市の食材の魅力を発信するオリジナルメニューの提供を目指す。

 「福島市の食材が安全だと証明するきっかけにしたい」「復興に向け頑張る農家さんのために、おいしいメニューを考えたい」。16日に行われた研修会で、プロジェクトに参加する小5~高2の児童生徒らは意気込みを語った。児童生徒らは、同市三河台学習センターの呼び掛けに応じた同市三河台地区などの18人。自分たちの目や耳で地元食材の安全性を確認した上で、国内外に"福島"自慢の食材を自信を持って勧めたいと集まった。

 震災から8年が近づく中、当時幼かった世代の中には震災後行われてきた農産物などの風評対策が十分には浸透していない現状がある。この日は市の担当職員を講師に、コメの全量全袋検査などで同市産の農作物の100%が国の基準を満たしていること、それでも根強い風評被害が続いていることなどを児童らが学んだ。話を聞いた桜の聖母中2年の生徒は「市内に住んでいるが、検査方法などは初めて知った。検査を徹底していて安全なのに、的確に伝わらず悔しい」と表情を曇らせた。

 プロジェクトでは、これから児童らが同市の特産品である果物などの食材を使ったオリジナルのメニューを考える。完成したメニューは来年3月下旬ごろに市役所などで市民らに提供する予定で、市民らに食べてもらうことで少しでも風評の払拭につなげたい考えだ。

 研修では甘さが魅力の同市産のリンゴ「サンふじ」のほか、モモの蜜をかけたポップコーンなど地元食材を使った6次化商品も実際に試食。試食を通じ食材の魅力を改めて感じたという同中2年の生徒は「『古里っていいな』と笑顔になってもらえるようなメニューを考えたい」と話した。震災当時幼かった児童生徒たちが今、新たな復興の道を探ろうとしている。