野菜おいしいね!岩瀬農高生が「食育」活動 須賀川・子ども食堂

  このエントリーをはてなブックマークに追加 
女子児童にハクサイの漬物作りを教える角田さん(右)と佐藤さん(右から2人目)、真舩さん(左)

 野菜をおいしく、楽しく食べてほしい―。岩瀬農高の生徒有志がボランティアで「子ども食堂」に協力している。学校で取れた野菜を使って子どもたちと一緒に料理を作るなど、昨年7月に始めた活動は10回を超えた。生徒は学校で学んだ食の大切さを、試行錯誤しながらも真剣に伝えている。

 活動しているのはヒューマンサービス科の生徒。月1回程度、須賀川市にある子ども食堂「わらりら」を訪れ、料理のほか、ラベンダーを使ったにおい袋作りなど、農業高生ならではの企画を発案して実行している。今年5月には学校で取れた野菜を使った「ベジパンケーキ」作りを行った。

 「野菜嫌いの子どもたちに、どうしたらおいしく食べてもらえるだろう」。何度も試作を重ね、舌触りが良くなるようにホウレンソウを細かく刻み、ニンジンやカボチャをペースト状にしたケーキを作った。子ども食堂では、イラストを使って野菜の栄養素や健康効果を解説した後、子どもたちと一緒にケーキを焼いた。同科の角田沙輝さん(2年)は「最初は嫌な顔をした子も、おいしそうに食べてくれた」と振り返る。

 生徒は22日、わらりらのクリスマス会に参加、「岩農産」のハクサイを使った漬物作りを教えた。角田さんと佐藤大翔(ひろと)さん(3年)はハクサイと塩を入れた袋をもみ込みながら漬物ができるまでを分かりやすく説明。調理学校への進学を目指しているという真舩ラベンさん(3年)は包丁の使い方を真剣な表情で指導した。「食べてみようか」と3人に促され、自分で作った漬物を口にした小学4年の女子児童(10)=棚倉町=は「おいしい」とにっこり。真舩さんとハイタッチした。母親(39)は「漬物が苦手で一切食べなかったのに」と驚いた様子。生徒の努力が子どもの小さな一歩を促した。

 「後輩に受け継ぎ、科の伝統にしたい」と佐藤さん。会話するのが苦手だったという真舩さんは「さまざまな人と関わりができた」と、自身の成長を感じ取っている。角田さんは「楽しそうに取り組む子どもたちの反応がうれしく、次につながる」と手応えを語った。

 ふくしま子ども食堂ネットワークは、高校生が学校での学びを子ども食堂に生かす取り組みに、「全国的にも珍しく、県内唯一と言える」と評価し、期待を寄せる。わらりらを運営する市民団体「kokoyori(ここより)」の熊田ひろみ代表(54)は「生徒が子どもたちの兄や姉のような存在になっている」と説明。「志を大切にして、さまざまな場所で活動の輪を広げてほしい」とエールを送る。

おすすめPickup!ニュースの『玉手箱』

【 参院選ニュース一覧 】 福島選挙区に「3人」立候補