逸見さん歌会始入選「山に一番感謝」 700回登山の吾妻山詠む

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「山に一番感謝したい」と話す逸見さん

 来年1月16日に皇居・宮殿で行われる「歌会始の儀」で、自作の歌が詠まれる一般の入選者10人が決まった。宮内庁が25日付で発表した。本県からは福島市の逸見征勝(へんみまさかつ)さん(79)が初入選した。逸見さんは「平成最後の歌会始の入選となり感動している。長年山に登って短歌を作ってきたので、山に一番感謝したい」と話している。

 今回のお題は「光」で、2万1971首が選考対象になった。入選した歌は天皇、皇后両陛下ら皇族の歌と共に詠み上げられる。逸見さんの作品は、6月に吾妻山に登った際、雲の切れ間から一瞬光が差し込み、湿原を覆ったワタスゲを照らした様子を詠んだ。「大変美しい光景で、短歌にしなければと思った」

 福島市出身。1958(昭和33)年に東北電力に入社し、社内の愛好者と共に登山や短歌に取り組むようになった。東北各地の山を登り、特に地元の吾妻山は60年近く、700回程度登っているという。「吾妻山は変化に富み、いろいろな表情を見せてくれる。何度登っても飽きない」。9月に噴火警戒レベルが2に引き上げられ、登山の入り口となる浄土平に入れなくなったことは非常に残念に感じているという。

 短歌グループには所属せず、本やテレビ番組を見て自己流で勉強を続けてきた。歌会始には72年以降、山に関するお題の時に繰り返し応募した。「入選は簡単ではないと思っていたので、今回通知を受けてびっくり。平成最後なので、感じるものがある」と緊張感もにじませた。