東電強制起訴...3月12日に最終弁論 遺族側「禁錮5年求める」

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 東京電力福島第1原発事故を巡り、業務上過失致死傷罪で強制起訴された旧経営陣3人の公判で、東京地裁(永渕健一裁判長)は来年3月12日午前10時から弁護側の最終弁論を行うと決めた。27日の第36回公判で同地裁が発表した。昨年6月の初公判から約1年9カ月を経て、事故を巡る最高経営者らの過失を問う刑事裁判が結審する。

 検察官役の指定弁護士は26日の論告求刑公判で「3人は情報収集して対処する義務があったのに、漫然と原発を運転して事故を招いた」などとして、勝俣恒久元会長(78)、武黒一郎(72)、武藤栄(68)の両元副社長の3被告にいずれも禁錮5年を求刑した。指定弁護士は、3人が主体的に津波対策の検討状況などを確認しなかった姿勢を追及しており、弁護側の反論が注目される。

 27日の公判では、被害者参加制度で公判に参加している遺族の代理人弁護士が「3人は原発の安全性の欠如を認識しながら、経営を優先して対策を先延ばしした」などと意見陳述し、指定弁護士の求刑通りの判決を求めた。

 公判に参加しているのは、双葉病院(大熊町)からの避難を経て亡くなった90代男性の遺族3人。代理人弁護士は「どれほどつらく、苦しく、無念だったか。事故の責任を明らかにしなければ、命を奪われた被害者の無念は晴らせない」などと訴えた。