民友マンガ大賞に渡部さん 世相映した意欲作、発想力など競う

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入賞作品を慎重に選ぶ審査委員=福島民友新聞社

 県内外のアマチュア漫画家や絵手紙愛好者らが発想力や表現力を競う第35回民友マンガ大賞。マンガ部門入賞作は社会問題をテーマとする機知に富んだ作品が並び、絵手紙部門入賞作は温かみある作品が選ばれた。似顔絵部門の入賞作からは、対象の著名人に対する作者の深い思いが感じられた。マンガ大賞には郡山市の渡部義勝さん(69)の作品「パイロット交代~飲酒のためロボットに!~」が選ばれた。日本漫画家協会東北支部の後援。

 「交代」をテーマとしたマンガ部門には83人119点の応募があった。民友マンガ大賞に選ばれた渡部義勝さんの「パイロット交代~飲酒のためロボットに!~」は、ジェット機のパイロットの飲酒不祥事が問題となったことを受けた作品。ジェット機を下から見上げた迫力ある構図とした。

 「年賀状」がテーマの絵手紙部門には36人37点の応募があった。高齢者からの意欲ある出品が増える中、天栄村の添田マツさん(90)の鳥を描いた作品は、新設の「人生100年時代賞」に選ばれた。

 著名人を対象とした似顔絵部門は43人72点の応募があり、将棋の藤井聡太七段、スーパーボランティアの尾畠春夫さん、野球のイチロー選手を描いた3作品が入賞。イチロー選手を描いた二本松市の渡辺晋作さん(97)は銅賞とともに人生100年時代賞にも輝いた。

 審査会は福島民友新聞社で開かれ、日本漫画家協会参与のややまひろしさんを審査委員長に、画家で同協会会員の和田恵秀さん、福島民友新聞で4こま漫画「ももちゃん」を連載する漫画家のおだれいこさん、小野広司福島民友新聞社編集局長が審査委員を務めた。

 ややまさんは総評で「マンガ部門は作品の完成度が伯仲していたが、渡部さんの作品がニュースをうまく捉えているということで大賞に選ばれた」と指摘。「インターネットの普及のせいか、県外からの応募も数多かった。新人の台頭もあり、これもマンガ部門のテーマ通りの『交代』かと、審査委員一同で時代の流れを感じた」とも述べた。

 入賞作品は来年1月3日付の紙面に掲載する。