『デコトラ』大みそか集結!全国から500台 いわきに元気運ぶ

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イベントで展示される「一番星号」(全国哥麿会提供)

 「災害に負けるな」―。1991(平成3)年に起きた雲仙・普賢岳(長崎県)の噴火以来、ど派手なデコレーショントラック(デコトラ)で全国から被災地に駆け付け、元気と勇気を運び続けているドライバーたちが31日、いわき市の小名浜港藤原ふ頭に集い、東日本大震災の復興支援チャリティーイベントを年越しで繰り広げる。

 「寂しい思いをしている高齢者や子どもはまだいる。元気づけてあげないと」。イベントの主催団体の一つで、30年近く災害ボランティアに取り組むデコトラの愛好家団体「一般社団法人全国哥麿(うたまろ)会」会長の田島順市さん(70)は語る。

 哥麿会は、1970年代に大ヒットした映画「トラック野郎」で、劇中に出演したドライバーらが結成した団体。映画シリーズの終了後は、交通遺児の支援に取り組み、災害が起きれば被災地に駆け付けた。

 きらびやかな電飾や車体に描かれた浮世絵などのペイントが特徴のデコトラ。「いかつい」「怖い」というイメージを抱く人も少なくなく、「世間に認めてほしいという思いもあった」と田島さんは明かす。それでも、被災地に駆け付け、炊き出しやチャリティーイベントなどを行っていると、映画の世界観やドライバーの厚い人情に触れ、大人も子どもも笑顔になった。

 東日本大震災後は本県と宮城、岩手両県でイベントなどを継続。本県では各地で10回以上、炊き出しなどを行っているが、一般市民が参加できるチャリティーイベントをいわき市で開くのは今回が初めてとなる。

 イベントには、映画で故菅原文太さんが演じた星桃次郎の愛車「一番星号」をはじめ約500台のデコトラが集結する。年越しのカウントダウンでは、デコトラの電飾を一斉に輝かせる。哥麿会の会員らの飲食ブースやデコトラグッズの売り上げは、いわき市社会福祉協議会に寄付する。

 イベントを企画した哥麿会会長付で、同市の押田運送社長の押田真吾さん(55)は「趣味の領域を超えれば、何かができる。映画のような義理人情で、一人でも多くの人を笑顔にしたい」と意気込む。

 イベントは31日午後3時~来年1月1日午前10時。トラックの荷台を特設ステージにした音楽ライブや映画「トラック野郎」に出演した俳優原田大二郎さんのトークショー、チャリティーバザー、ビンゴ大会などを行う。入場無料。全日本アートトラック連盟、全国哥麿会の主催。県、いわき市の後援。