医療・福祉、買い物環境など充実要望 浪江、葛尾の住民意向調査

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 復興庁は11日、東京電力福島第1原発事故による避難指示が帰還困難区域を除いて解除された浪江町と葛尾村の住民意向調査の結果を発表した。帰還する場合に必要な支援策として、医療・介護福祉施設の再開や新設、商業施設の再開などによる買い物環境の充実を求める意見が多かった。帰還した住民は、このほかにイノシシなどの有害鳥獣対策の強化を要望した。調査は昨年10月、復興庁と県、2町村の共同で行われた。

 【浪江町】「既に帰還している」の割合は4.9%(前年比1.6ポイント増)と伸びたものの「すぐに・いずれ帰還したいと考えている」が11.8%(同1.7ポイント減)、「まだ判断がつかない」が30.2%(同1.4ポイント減)と微減した。「帰還しないと決めている」は49.9%(同0.4ポイント増)とほぼ横ばいだった。

 「すぐに・いずれ帰還したい」と答えた人に時期を尋ねたところ「すぐに」が20.6%、「数年(5年以内)」が28.9%で合わせて半数を占めた。「5年以降」は20.6%、「分からない」は21.4%だった。

 帰還の可否を判断する際に必要な要素は「医療・介護」「商業・サービス業」などの施設の復旧時期のめどが半数となり「どの程度の住民が戻るか」「原発の安全性に関する情報」も3割以上で続いた。

 共同調査は7回目。全7505世帯の代表を対象に行われ、3042世帯が回答した。回答率は40.5%(同6.9ポイント減)。

 【葛尾村】「既に戻っている」の割合が4分の1に当たる24.9%(前年比7.7ポイント増)に上昇。「将来の希望を含め、戻りたいと考えている」は21.2%(同5.3ポイント減)、「まだ判断がつかない」は23.4%(同0.7ポイント増)で2割強だった一方で「戻らないと決めている」が26.8%(同2.6ポイント増)と増えた。

 帰還の判断がつかない理由を挙げてもらうと「避難先の方が、生活の利便性が高いため」は52.6%(同15.4ポイント増)、「医療環境に不安があるため」が51.3%(同2.6ポイント増)で半数を超えたほか「村外への移動手段が不便のため」も42.1%(同7.5ポイント増)と伸びた。

 共同調査は5回目。帰還困難区域を除く593世帯の代表を対象に行われ、325世帯が答えた。回答率は54.8%(同6.8ポイント減)。