尚志...決勝あと一歩、青森山田と激闘PK戦 全国高校サッカー

  このエントリーをはてなブックマークに追加 
3位のメダルを胸にする尚志イレブン=埼玉スタジアム

 サッカーの第97回全国高校選手権第6日は12日、さいたま市の埼玉スタジアムで準決勝が行われた。本県代表で5年連続10度目出場の尚志は前々回覇者の青森山田と対戦、3―3と前後半90分を戦い終えた末のPK戦で2―4で敗れた。県勢初の決勝進出を逃したが、2011(平成23)年度の第90回大会以来、7年ぶり2度目の3位となった。

 尚志は前半26分、右からのFKに反応したFW染野唯月(いつき)(2年)が直接右足で合わせる技ありのゴールで先制、1点をリードして前半を終えた。後半は開始直後から青森山田に攻め込まれる場面が目立ち、11分にPKを与え同点にされると、18分にはCKから頭で決められ勝ち越しを許した。

 尚志は諦めず、23分にゴール前でパスを受けたFW染野が巧みな切り返しで相手DF陣とGKをかわして2点目。30分にはFW伊藤綾汰(りょうた)(3年)、MF加瀬直輝(同)がワンタッチでつないだパスに、最後は染野が右足で合わせ、ハットトリックとなる3点目を奪い、再び突き放した。県勢初の決勝進出が見えたが、42分に守備の一瞬の隙を突かれ追い付かれた。ロスタイムでも決着がつかず勝負はPK戦へ。尚志はGK鈴木康洋(2年)を投入、勝負に出た。青森山田は2人目が外したのに対し、尚志は3人目と4人目のキッカーがネットを揺らすことができず、敗れた。

 『パス旋風』誇れる3位

 尚志らしさが凝縮された90分間だった。青森山田の攻撃に対し、一歩も引かずにパスサッカーを貫き通した尚志イレブン。主将のMF大川健(3年)は「やってきたことは間違いではなかった。自分たちらしいサッカーができた」と誇らしげに語った。

 「つなぎ倒す」。選手が口にしてきたパスの意識が試合に表れた。大川、MF坂下健将(同)の両ボランチを起点に、相手の高い位置からのプレスをサイドチェンジや細かいパス回しで振り切ると、サイドのMF加瀬直輝(同)ら両翼を生かしてボールを前線へ。最後はエースの染野唯月(2年)とFW伊藤綾汰(3年)との連係で相手ゴールに何度も迫り、今大会1失点と堅守を誇る相手ゴールを3度もこじ開けた。

 「青森山田に対してもパスサッカーをやるぞと言ってきた。逃げずにやりきった」と仲村浩二監督は教え子を手放しでたたえた。2、3点目を演出した加瀬は「フィジカルで上回り、Jリーグ内定者もいる相手に足元で勝負し、パスサッカーが通用することを証明できた」と手応えを語った。

 持ち味を存分に発揮したが、7年前と同様、準決勝の壁を越えられなかった。指揮官は「勝つためにぶれない精神力は見習わないといけない」と声を振り絞り、2度のリードを奪いながらも追い付いた相手に敬意を表した。大川も「詰めの甘さが出て相手にのみ込まれた時間帯があった」と、振り子のように戦況が動く中、自分たちのペースで試合を運ぶ難しさを口にした。

 誇らしさと悔しさが半分ずつ詰まった3位。ただ、大舞台で巻き起こした旋風は、全国制覇への足掛かりとなるはずだ。

おすすめPickup!ニュースの『玉手箱』

【 参院選ニュース一覧 】 福島選挙区に「3人」立候補