「学校給食」福島県産食品40.8% 不安薄らぎ震災前比率上回る

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 県内の学校給食で本年度に県産食品を活用した品目の割合が40.8%(前年度比5.2ポイント増)に上り、震災前の水準を初めて上回ったことが15日、県教委が実施した学校給食地場産物活用状況調査の結果で分かった。原発事故後に行われている放射性物質検査などを通じて県産食品の安全性に対する保護者や学校関係者の不安が薄らいできたことが要因の一つとみられ、県教委が設定していた2020年度の目標値「40%」を2年前倒しで達成した。

 震災前の10年度は36.1%だったが、原発事故の影響で12年度に18.3%に半減。その後は皮むきやカットなど1次加工した農産物の取扱量増加や生産者、各JA、納入業者らによる協力などを背景に回復傾向が続き、15年度には全国平均を上回った。

 地域別でも全て震災前水準を上回った。原発事故の影響が甚大だった相双・いわきは12年度の6.5%から39.9%(前年度比11.4ポイント増)にまで回復。南会津が58.3%(同12.1ポイント増)と5割を超えた一方、県北は33.8%、県中は36.8%と伸び悩んだ。

 食品分類別でみると、豆類が61.9%で最も高く、コメやパン、麺などの穀類が60.8%と続いた。果実類は47%で10年度と比べると25.4ポイント上昇した。

 地場産物は学校給食の調理施設まで輸送する経費の節減や新鮮な状態での提供、地域の食文化に理解を深める機会づくりなどの利点が見込まれ、各市町村で地産地消を推進する動きが拡大。南相馬市は昨年12月、全保護者を対象とした意向調査で約8割から賛同を得た結果を踏まえ、同市産米を使った学校給食の提供を再開した。地場産物活用率が50%程度を占める喜多方市は今月末にも、生産者や栄養士、調理師などでつくる委員会を設立。給食に供給できる可能性がある品目や必要量を整理し、作付面積などについて検討する。

 福島、郡山の両市などは児童、生徒数が多く、地場産物の数量確保が課題となっている。県教委は県農林水産部やJAグループ福島と連携を図り、供給体制の構築を支援したい考え。