横綱・稀勢の里が現役引退 福島県民「すがすがしい幕引き」

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 大相撲の第72代横綱稀勢の里(32)=本名萩原寛、茨城県出身、田子ノ浦部屋=が16日、現役を引退した。日本相撲協会理事会で引退と年寄「荒磯(あらいそ)」の襲名が承認され、今後は田子ノ浦部屋付きの親方として後進を指導する。

 稀勢の里は2013(平成25)年8月に福島県南相馬市で、14年8月にいわき市で行われた大相撲の復興支援イベントに参加。地元の子ども力士と相撲を取り、観客を沸かせた。15年8月には会津若松市での地方巡業で迫力ある取組を披露、ファンを喜ばせた。

 十両若隆景の父で、ちゃんこ店「若葉山」(福島市)を経営する大波政志さん(51)は「横綱として(引退を)決断しないといけなかったのだろう」と心情をおもんぱかった。その上で「今場所は負けてはいたが、調子が悪いようには見えなかった。ゆっくり休み、後進を指導してほしい」と話した。

 県相撲連盟の坂内和彦会長(65)は「引退会見の『一片の悔いなし』との言葉を聞き、すがすがしい幕引きと感じた」とねぎらった。

 3日目の取り組みを振り返り「心・技・体がかみ合ってない相撲だった。横綱の重責は計り知れないものだったのだろう」と分析。優勝した17年の春場所に触れ「相撲に取り組む県内の子どもたちに、相撲道において大切なものを伝えてくれた」と振り返った。