「イノシシ処理施設」浪江に整備 埋設地不足、7月稼働目指す

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 東京電力福島第1原発事故で避難指示が出された地域を中心にイノシシ被害が深刻化する中、環境省は災害がれきを処理するために設置した浪江町の仮設焼却施設に、帰還困難区域で捕獲したイノシシなどの焼却処分前処理施設を整備する。4月に整備を始め、7月の稼働を目指す。受け入れ期間は、仮設焼却施設の設置期限である2022年3月末までの予定。

 双葉郡の帰還困難区域では年間約700頭のイノシシが捕獲されているが、焼却の前処理が難しく、各自治体で一時埋設している。しかし、捕獲量の増加に伴い、埋設地が不足していることから、復興支援として処理に取り組む。

 仮設焼却施設の受け入れヤード内に、コンクリート壁で区切った前処理のための軟化処理ヤードを設置、木質チップや米ぬかなどを発酵させた菌床に捕獲したイノシシなどを埋設する。同省が昨年行った実証試験では、2週間後にはイノシシの重量は半分程度になり、簡単に切断できる状態になった。さらに2週間後にふるいにかけて残りかすを取り出し重機で切断、仮設焼却施設で焼却処理を行う。

 放射性物質濃度が1キロ当たり150~5万ベクレルのイノシシなどを年間約700頭処理する計画で、前処理施設の事業費は約6000万円。焼却灰は同施設に隣接する仮設灰保管施設に保管する。焼却灰の最終処分は今後検討していく方針。

 菅家一郎環境政務官(衆院福島4区)が24日、町役場を訪れ吉田数博町長に方針を説明、吉田町長は「双葉郡の復興のために受け入れる」と答えた。