インフル猛威、福島県内「厳戒」 神経使う学校や高齢者施設

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 今年に入り、福島県内でインフルエンザ患者が急増している。県感染症発生動向調査週報による今月第3週の県内83定点医療機関からの患者報告数は4537人で、昨年末時点の12倍以上に増加。学校閉鎖や学級閉鎖も相次ぎ、受験生や学校関係者は神経をとがらせる。前橋市などの高齢者施設では集団感染に伴う入所者の死亡事例も発生し、県内の施設でも感染拡大防止に向けた取り組み強化の動きが広がる。

 「県内の高齢者施設でもなきにしもあらずだ」。福島市の特別養護老人ホーム「陽光園」の名和重利園長(58)は他県での死亡事例を受け、入所者の感染防止対策に懸命だ。

 67~99歳の高齢者80人が入所する同園は数年前から、インフルエンザ流行期に合わせて職員の検温を毎日実施。来園者にも検温に加えて問診票の記入を求め、職員、一般来園者ともにインフルエンザの疑いがあれば施設に入れない。水際対策に加え、うがい・手洗いを徹底し、大型の加湿器を9台導入して湿度管理にも細心の注意を払う。

 高齢者施設での集団感染を受け、厚生労働省は全国の施設に注意を喚起した。高齢者は抵抗力が弱く、感染すると重症化する恐れがあるため、名和園長は「より厳戒にして感染防止を図る」としている。

 ◆◇接触機会減らす

 感染防止に力を入れるのは高齢者施設だけではない。行健中(郡山市)は高校入試を控えた3年生の感染を防ぐため、校舎内で3年生と1、2年生が接触する機会を減らしている。

 一時、1年生と特別支援の2学級が学級閉鎖となった同校は、3学期から図書室の利用を学年別に割り当て、給食の準備・片付けも時間をずらしている。1、2年生が特別教室に移動する際は3年生と接触しないルートを通るほどの徹底ぶりで、佐藤忠男教頭(60)は「受験生が心身ともに万全の状態で力を発揮できる環境をつくるのが私たちの使命だ」と力を入れる。

 ◇◆急激な寒さ一因

 なぜ今年に入ってインフルエンザが急増したのか。感染症に詳しい福島医大付属病院の仲村究(きわむ)感染制御部副部長(44)は年末年始の急激な寒さを要因の一つに挙げる。気温が下がり乾燥が進むとウイルスが増殖しやすくなる。年末年始の外出で感染し、年明けに仕事や学校が始まって一気に感染が拡大したとみられる。

 県内83定点医療機関からの患者報告数は、昨年12月24~30日の1週間で365人だったが、同31日~1月6日に1123人と3倍以上に増え、その後も数千人規模で増え続けている。今月第3週の1定点当たりの患者数は5466人で昨季の同時期(52.83人)より183人多く、流行の警報レベル(1定点当たり30人)を超えている。

 「気象の動向から今後2週間程度は流行が進むと思う」と仲村副部長。不要不急の外出を控えることやマスクの着用、加湿などの予防対策の徹底を呼び掛ける。

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