若元春が新十両...「かなり待たせた」 弟・若隆景の昇進に刺激

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師匠の荒汐親方とがっちり握手する若元春(左)=東京都・荒汐部屋

 「ずっと一緒に相撲をやってきた。力を付けさせてもらった」。新十両に昇進した25歳の若元春(わかもとはる)。30日に東京都内で開いた記者会見で、同じ荒汐部屋に所属し、一足先に関取になった弟と昇進を喜ぶ兄への感謝の言葉を口にした。

 2011(平成23)年の九州場所で初土俵を踏み、13年名古屋場所で幕下優勝するなど、恵まれた体格と得意の左四つから白星を重ねた。しかし、荒汐親方が「(ほかの親方から)力があるのにもったいないと言われてきた」と振り返るように稽古に身が入らず、十両昇進のチャンスがあっても勝ち星を取りこぼすなど、停滞した時期があった。

 そんな折、若元春と、二つ上の若隆元(わかたかもと)の背中を追って若隆景(わかたかかげ)が入門。一つ下の弟が昨年、関取になったことが刺激になり、稽古場で弟と肌を合わせるごとに負けたくないという気持ちが強くなった。

 土俵上で気負う面も出たが、兄弟子の十両蒼国来から精神面や土俵上での集中の仕方などを助言され、前に出る攻めの相撲に磨きを掛けた。「体重の重い相手にも押し込まれなくなった」と言うように一番一番に集中、初場所での幕下全勝優勝につながった。

 高校の時に東日本大震災が起きた。兄が入門した荒汐部屋で1カ月ほど弟と共に避難生活を送った。苦しい時に支えてくれた恩を返そうと、他の部屋からの誘いを断り、荒汐部屋の門をたたいた。「期待してもらった分、かなり待たせてしまった」と若元春。史上初となる3兄弟同時関取の夢も持つが、「まずは自分の相撲に集中して頑張る。番付は上げられるだけ上げたい」と自分らしい相撲道を突き進む考えだ。