相棒遺志音に乗せ ヨシケンバンド斎藤さん慰問900回「ひとり旅」

  このエントリーをはてなブックマークに追加 
「多くの人に元気を与えたい」と佐瀬さんの思いも演奏に乗せて慰問活動を続ける斎藤さん

 「ヨシケンバンドの名は永遠に」。会津の福祉施設で慰問活動を続けている会津若松市の斎藤義明さん(84)と、昨年4月に101歳で亡くなった故佐瀬献吉さんによるアコーディオンデュオ「ヨシケンバンド」の慰問活動が、900回目の大台を迎えた。

 同バンドは2007(平成19)年結成。斎藤さんがカラオケ仲間だった佐瀬さんを誘ったことがきっかけだった。斎藤さんは「(佐瀬さんが)醸し出すムードと声に引かれた」と当時を振り返る。アコーディオン奏者だった佐瀬さんの影響で、2人の慰問活動の代名詞はアコーディオン演奏になり、訪れた各施設で季節に合わせた童謡や歌謡曲のメドレーを披露してきた。

 精力的に活動を続けてきた2人だったが、15年に佐瀬さんが脳梗塞で入院。一度は復帰を果たしたが、同年6月の活動を最後に佐瀬さんは活動を休止していた。斎藤さんは現在、「ひとり旅」と称し、佐瀬さんの遺志を受け継ぎ慰問活動を続けている。

 佐瀬さんの墓前に線香を手向け、活動を報告するのが斎藤さんの毎月の日課。アコーディオン演奏も、人生の生き方も佐瀬さんの背中を追い続けてきた。斎藤さんは「『生きたお手本』だった。哀愁漂う演奏が懐かしい。師匠には負けていられない」と相棒をしのぶ。

 900回の節目の慰問活動は1月30日、会津美里町の特別養護老人ホームハーモニーハウスで行われた。85歳の誕生日を迎える8月までは活動を続ける予定の斎藤さんは、施設の利用者にメッセージを送る。「命ある限りヨシケンバンドと共に頑張ろう」。斎藤さんは、譜面台に生前の佐瀬さんの写真を掲げて慰問活動に臨む。"2人"が奏でる音色は多くの利用者の心を永遠に癒やし続ける。